科目名 □情報セキュリティ
担当教員   宮﨑 明雄     
対象学年   3年   クラス   [262]  
講義室   12105教室   開講学期   後期  
曜日・時限   火2   単位区分   選択  
授業形態     単位数   2  
準備事項    
備考    

講義概要/Class Outline

私たちはグローバルな情報ネットワーク社会を作ろうとしている。誰もが安心してネットワーク社会の恩恵を受けるためには、ネットワークの安全性(セキュリティ)を高くしなければならない。本講義では、そのための基礎技術として現代暗号を中心に、数式をなるべく避けて実例を多用した解説を行う。また、セキュリティを向上させるために一般ユーザがやるべきことや守るべきことについても述べる。  

講義計画 /Class Structure

内容
1 情報セキュリティとは
ネットワーク社会とインターネット、情報セキュリティって何?、情報システム・ネットワークの安全性(セキュリティ)、プライバシーの保護、個人情報の保護、著作権の保護
2 情報セキュリティ技術の概要
セキュリティを守る技術の分類、セキュリティの考え方(ぺリメータライン・ぺリメータモデル)、アクセス管理技術、暗号技術、電子透かし技術の概要
3 アクセス管理技術(1)
アクセス管理技術の分類、ユーザ認証技術、クライアント認証技術
4 アクセス管理技術(2)
アクセス制御、ファイアウォール、セキュリティ評価基準、アクセス管理技術のまとめ
5 暗号技術(1)
暗号とは、暗号の歴史、簡単な暗号からより強い暗号へ
6 暗号技術(2)
究極の暗号、ネットワーク暗号、共通鍵暗号方式、DES
7 暗号技術(3)
DES(復習:小テスト等により理解度をチェックする)、暗号攻撃と共通鍵暗号の安全性
8 暗号技術(4)
DESからT-DESへ、AES、ブロック暗号
9 暗号技術(5)
鍵配送方式、公開鍵暗号方式、耐タンパー装置を用いたIDに基づく暗号方式
10 暗号技術(6)
RSA暗号のための数学的準備(一方向性関数、剰余算、素数と素因数分解)、RSA暗号、さまざまな公開鍵暗号方式
11 暗号技術(7)
RSA暗号(復習:小テスト等により理解度をチェックする)、公開鍵暗号の安全性
12 暗号技術(8)
デジタル署名、ハッシュ関数、メッセージ認証方式、相手認証
13 暗号技術(9)
ネットワーク暗号に向けて(PKI、PKS、・・・)、さまざまな暗号の応用(電子投票、電子マネー、・・・)、暗号技術のまとめ
14 電子透かし技術
電子透かしとは、電子透かし技術の概要、電子透かしの評価、電子透かし技術の展望
 

学習・教育目標/Class Target 1.セキュリティ技術(アクセス管理技術、暗号技術、電子透かし技術)の概要を理解し、その応用分野や応用例を知っている。
2.暗号の原理を理解し、文書を暗号化することができる。
3.デジタル署名・認証の原理を理解し、デジタル署名・認証を行うことができる。  
評価基準/GradingCriteria 秀:上記の項目について総合的に90%以上を満たす。/優:上記の項目について総合的に80%以上を満たす。/良:上記の項目について総合的に70%以上を満たす。/可:上記の項目について総合的に60%以上を満たす。  
評価方法/GradingMethod 定期試験(60%)と小テスト・演習・レポート(40%)から算出した評点をX、定期試験(100%)から算出した評点をYとする(それぞれ100点満点)。XとYのうち高得点の方を、すなわちMAX(X,Y)を評点として採用し、本科目の成績を評価する。  
受講上の注意/Class Rules 情報理論・確率論(2年次前期)を履修した人は復習しておくこと。授業内容について必要なノートをとり、整理復習すること。  
受講制限/Prerequisit  
関連する科目/Related Class 情報理論・確率論、情報技術者倫理、社会情報学(特許/知的所有権)  
教科書/Text
著者名 今井秀樹  
著書名 暗号のおはなし(改訂版)  
出版社名 日本規格協会  
ISBNコード  
指定図書/Assigned Books
著者名 高田豊  
著書名 わかりやすい暗号学 −セキュリティを護るために−  
出版社名 米田出版  
ISBNコード  
著者名 辻井、笠原  
著書名 情報セキュリティ −暗号・認証・倫理まで−  
出版社名 昭晃堂  
ISBNコード  
参考文献/Bibliography
著者名 佐々木良一、他  
著書名 インターネット時代の情報セキュリティ−暗号と電子透かし−  
>出版社名 共立出版  
ISBNコード